勤務医時代に知っておくべき「歯科医院開業への道」

研修終了後、5年で開業した現役院長による「誰も教えてくれない歯科医院開業」のアイデアとヒント。

①若手歯科医師や、これから開業を考えている人に向けたブログを開設しました。

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若手臨床家の皆さんに向けて執筆する事にしました。

立川北デンタルオフィス院長の櫻田博雅です。宜しくお願いします。

昭和大学歯学部を卒業し、現在歯科医師12年目。JR立川駅徒歩1分の場所に開業し、6年半が経ちました。嬉しい事に、沢山の同期や後輩の開業する際に、先生方が見学や相談してくださりました。「知って得する情報や考え方をアドバイスしてもらえた」と反響もあり1年間考えた結果、「先ずはブログ開設」をする事にしました。

 

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開業準備、資金調達、設備投資、スタッフマネジメント、税務会計労務助成金活用、外注などの業者さんとの付き合い方、勤務医時代の過ごし方、タイムマネジメント、初診患者さんとのコミュニケーションの取り方、問診票の使い方、保証に関する事、保険、リスク管理.....などなど、多岐に渡るコンテンツが既に100以上用意してあります。

 

諸先輩方には、何を若造が知った口を偉そうにと思われたり、同業からの批判などの懸念もありますが、覚悟の上で挑戦したいと思います。家は3回建ててやっと建て方が分かると言われますが、今のこの温度がある内に読者に伝えた方が良いのではないかと考えました。開業して7年経過しても、分かった気でも出来た気でもありません。まだまだ不完全な事だらけで毎日毎日失敗や問題点だらけです。ここの記していくことも、時代の流れや私自身の成長により意見もやり方も変わるかもしれません。後から見てみれば、もしかしたら小っ恥ずかしいものかもしれませんが発信する事を選びました。

 

ただ業績を上げるのではなくて、高密度化され、満足度が高く経営的にも安定した歯科医院が増える事で、患者さんの口腔内の環境もより良くなり、更には歯科業界への信頼向上、歯科医師ワーキングプアの脱却、大学が定員割れする人気のない職業からの脱脚、これらの事項に少しでも手助けになればと思ったのです。

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私自身としては他院のレベルも上がり、業績も上がっていいと思います。ライバル視はしてません。結局は、患者さんの奪い合うのではなく、今より多くの日本の歯科医院が人気が出る事を目的としました。私の尊敬する演者歯科医師のA先生は「僕がやっている知ってる方法を教えてあげたいから講演をしている」と仰っていたのを聞いて共感しました。私自身も、他の歯科医師やその患者さんにもお役に立てることはないのかと思いました。

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若手歯科医師や予備軍達にもエールを送る意味でも、我々が羨ましく憧れるくらいビジネスモデルとしても成功しているべきだと思いました。やっと取れた歯科医師免許。しかし、開業はもっともっと先の話。しかも、その経営安定なんて夢のまた夢のような話だと思っていると思います。しかし、どの世界でも0→1は難しい生みの努力が必要ですが、分かって知っていれば出来る事も沢山あると思います。その手助けになれたら光栄だと思い執筆に至りました。

 

✴️開業に向いている人になるために〜prologue〜

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「みんな開業してるから」「そろそろ時期だから」「どれ位の人数を診れる様になったから」とよく耳にしますが、その理由はあくまで『はじめるきっかけ』にすぎません。人を好きになるのに理由がいらなくても、結婚には続けられる理由と努力が必要と言いますよね。恋と愛が違うように、開業そのものは誰にでも出来るますが、医院のの維持繁栄まで出来る人間は限られているのです。経営難と言われてる業界で、他の誰かと同じやり方では盛者必衰確実。「自分にしか出来ない事」「自分らしく出来る事」を増やしていく「+α」を繰り返し生み続ける必要があるのです。
 
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正直お金を儲けるだけであれば、勤務医で条件交渉して「責任はなく安定」「無借金」でも出来るはずです。開業しないといけない理由が、明確化されているかどうかが肝心です。わざわざリスクまで背負って開業するからには、自分にしか出来ない+αと、当たり前の事が当たり前に出来るかが重要です。「起業には月(情熱)とペンス(冷静な金銭勘定)が必要だ」と言います。

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その際に、何をベースに皆さんは開業するのでしょうか。学位や経験年数だけでは、開業し継続は出来ません。多くの歯科医師達は、自分が勤務していた医院だけを参考にして開業するのではないでしょうか。それでは明らかにN(数)が足りません。多くの歯科医院を見学させてもらって、多くの歯科医師に相談をして「違い」に「気づく」必要があります。歯科医師だけではなく、他の診療科目の医師、別業態の個人事業主や研究者や組織などにも触れる機会があった方がいいと思います。このブログの中では、私が知りうる歯科医院や歯科医師、他の医師や個人事業主から学んだ多くの事を記していきます。知っておくと得する事、損しない事だけではなく、スタッフさんや患者さんにとっても喜ばれる事も載せます。開業前後の方も、全ての若手歯科医師にも向けた情報を発信していきたいと思います。
 
歯科医師の中でも、開業してもすぐにスタッフが辞めてしまう医院が2-3割存在します。5年経過しても、スターティングスタッフが残っている医院を目指す必要があります。働くスタッフにとっては、様々な「減点ポイント」があります。彼らは自分の写し鏡です。院長の質がそのままスタッフの質となることを、肝に銘じておくべきでしょう。情熱の空回りにも気を付けましょう。

 

そもそもの人格が破綻していたり、同級生や同業者から人気がない人は、いくら勉強しても、いくらパワーコンサルが上手くても、面の皮を厚くしても、一定数の患者さんには外面よく誤魔化せてもスタッフの眼は誤魔化せません。スタッフは、よく先生方を見ています。薄っぺらい付け焼き刃は見抜かれます。

 

仙人のように孤高でコツコツやるタイプでは、小規模の経営成功が獲得出来るとは思います。好かれる要素を元々持っていて、嫌われない要素を元々持っていて、それを増幅させられる努力と能力が必要です。スタッフに無能だとバレると、思ったように動いてくれなくなり苛々も溜まります。最終的には解雇か辞職でお別れし、スタッフが定着せず、患者さんに不信感を募らせてしまいます。軍隊の様な戦力よりも、アベレージの高い仲間が求められます。

 

特に、「何の為にこの歯科医院で仕事をするのか」がスタッフ達が理解していないと、常に求人広告を出し、入れ替わりの激しい医院になることでしょう。ありがたい事に、当院には、ほぼスターティングメンバーが3人も残っております。開業当初から、当院に通う患者さんと院長の私自身も支えてくださる心強いスタッフが辞めずに毎日働いてくださってます。

 

若手時代、50代後半の先生の医院を見学させていただいた際に、素晴らしい組織だと感じた事がありました。要となる衛生士や歯科助手さんが、院長と同じ様に年齢を重ねている人生の先輩なんだと察した事がありました。

「患者と共に歳を取る」なんて素敵な言葉がありますが、これはスタッフと置き換えても良い言葉だと思います。「良い組織のスタッフは辞めない」と世界中で言われる所以ですね。私達の組織も、その姿を目指し、スタッフ一人一人の人生の一端を担っているつもりで向き合う必要があります。

 

「私の城」という考え方は古いのです。「我々の医院」という概念が重要ですが、最高責任者が自分である事を十分理解する事が大切です。

 

※沢山の歯科医院経営する事を目的には、記述しません。一軒の歯科医院を大切に経営運営診療していく為の発信ですので宜しくお願いします。

 

立川北デンタルオフィス院長 櫻田博雅

190–0012 東京都立川市曙町2-4-4昭和ビル3F 📞0425958118

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