勤務医時代に知っておくべき「歯科医院開業への道」

研修終了後、5年で開業した現役院長による「誰も教えてくれない歯科医院開業」のアイデアとヒント。

⑤⑦フランチャイズサラリーマン歯科医師と、経営者歯科医師。

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誰かの描いた絵で踊る人と、他人が描いた絵で踊らない人がいます。

 

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戦後学校教育は、勿論いいところもありますが、「平均値の向上」で予定調和する傾向にあります。日本の集団心理は、特に違いを排除したがる傾向が残っています。没個性化です。地動説のガリレオガリレイのような場合も、沢山あります。

 

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昭和時代の歯科医師は、開業すれば左団扇だったことでしょう。猫も杓子もお金持ち。30分1時間待たされて5分診療なんてザラでした。国が多くの私立歯学部を作った事で、一気に歯科医師数は増え、今では定員割れを起こす大学まででき、国よりも早く外国人を受け入れ、「将来日本では働かない外国人歯科医師」が生まれていくことになります。もしかしたら、学校存続の為に学費を徴収して経営を凌ぎたいだけのようにも見えます。歯医者はワーキングプアだと騒ぎ出して15年位の現在、2極化だった業界は3極化を迎えました。それは「開業しない層」の誕生です。

 

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何軒も医院を持つ大手法人は、良好な雇用条件を今も既に提示してくれます。しかし、その雇用条件をクリアするには「保険診療の患者さんを沢山集患し、保険診療を数多くさばくことで給料を保障する」スタイルとなるでしょう。1人の歯科医師が、保険点数30万点を上げ、自費診療30万円、合計330万円を売り上げて20%の歩合がついたとして66万円が月収です。例えば、80万円だとしても、その歯科医師が開業するにはかなりの年月が必要とされ軍資金貯蓄に追われます。その法人の診療スタイルに慣れて、没個性化した歯科医師が開業した後、とても苦しみます。色々な経営セミナーに参加しても拭いきれない過去の癖に気がつくかもしれません。

 

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それとは別に、大学病院などの高次医療機関に長くいると多くのことが学べますが、患者さんは大きな「看板」に集まっているだけなので、目立った個人のホスピタリティを持つ歯科医師は生まれにくくなります。大きな病院では、自費診療率が高いことが優秀とわれる訳でもなく、決まった数の患者さんを滞りなく診る方が重要だからです。開業医にバイトに来ても即戦力になるのは難しいのは、コミュニケーションの取り方が根本から異なるからです。

 

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勤務医時代に、勤務先のスタイルを尊重するのは雇用してもらう側にとって大切な事項ですが、そのスタイルを凌駕するのはとてつもないハードルとなってしまいうるのです。基本的に大手法人は、1人の優れた開業医などを生み出す場所ではないのです。グサリと言ってしまうと「一人前以上で、開業できない人を飼い殺しにしている場所」とも見れます。その枠組みを越えようとしなければ、籠の鳥のまま飛び方が分らなくなります。勤務医時代に、いかに大空を羽ばたく存在に触れているかが重要です。そして、その鳥は歯科医師でなくてもいいのです。鳥でなくてもいいんです。

 

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大手法人は、「歯科医師のサラリーマン化」をしてフランチャイズ経営をしようとしています。コンビニのセブンイレブンや、ファミレスのガストと同じ考え方です。頑張っても、ロイヤルホストがいいところでしょう。世界一売れたラーメンが世界一のラーメンだと言うのならば、カップヌードルって事になってしまうなんて誰かが言ってましたがその通り。ロブションや久兵衛のような飲食店もあれば、日高屋のような店もあります。同じ規格で、同じようなサービスを受けられる「平均化」をしているのです。研修終了後歯科医師は全員未熟です。私も当然そうでした。毎日のように怒られながらも、働かせていただきました。

 

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一般的な歯科医院の勤務医の自分と、開業医として切り拓いていく自分とのギャップは確実にあります。先ずは、職場選びから考え直してみたらいいと思います。堀江貴文氏も「属さない勇気」的な書籍を出版したようですが(まだ読んでいませんが)、揃いも揃って日本人は帰属意識が強いのです。小学生の頃からどこにも属さずプエルトリコのような存在で生きてきた私としては、その日本人らしさは特に脆く弱いと考えています。

 

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それにはやはり最終的な目標や指針、使命を考える事が最重要でしょう。仲良しこよしして、誰かの目的など果たす意味があるでしょうか。自分自身の目的を作った方がいいと思います。世の中は、沢山のプロパガンダがあります。プロパガンダとは、「特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為」のことです。大きな世界の流れに思考停止で乗るのではなく、自分自身としっかり向き合った方がいいです。ここで陰謀論とか語るつもりもないので悪しからず。

 

使命感や、公益や国益を求めておらず、自己顕示欲や承認欲求だけで商売しているような人には就かない事です。

 

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〇〇美容歯科や〇〇美容外科は、一年目の給料からとても高いようです。働き始めの最初に例えば120万円の給料だとします。1ヶ月経過毎に10万円保証していた金額が減っていくそうです。12ヶ月後までにその対価になる位のノルマを自然にかけるそうなので、自分の給料を確保するために「削らなくても良い歯を沢山削ってでも自分の給料を上げる事にじわじわ慣れさせていく」んだそうです。そこで胸が傷んだ正常な歯科医師は辞職をし、金儲けにハマって丸で自分が優れたと勘違いした歯科医師は鼠算的に稼ぎを上げ、同じような仲間を増やす事に勤しむそうです。このシステムは外資系の保険会社のシステムと同じような形式です。が、生命保険と美容が同じ様な業態本質なんておかしくありませんかね?とても疑問が残ります。

 

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自分の描いた画で踊る人を多くの人は嘲笑し、若干引いた目で見て、変わり者とする傾向があります。多くの個性的な人は社会の多数決に負けて没個性化するか孤独になります。しかし、他人の尺度に合わせず、性懲りも無く石を玉になる程磨く人には成功が待っています。磨き方が間違えれば玉にもならない事もありますが、ダイヤの原石かもしれません。故に、サラリーマン歯科医師になってしまうと、優れた開業医になるのは一苦労と言えます。一度牙を抜かれてしまっては虎も猫のように過ごすしか無くなる事が多いのです。そんな中、今の歯科業界でも牙を磨き続けている大先輩方達は、戦い続ける開業医の手本として存在してくださっております。サラリーマン歯科医師の皆さん、是非先人達に恥ずかしがらずに近づいてみてください。セミナーでもバカな質問もしてみてください。懇親会でも隣の席に座りたいとアピールしてみてください。きっと、余裕のある先輩方はにこやかに歓迎してくださいます。雲の上のような存在と思っている先生方は、皆さん優しく人格者が多いと思います。

 

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〇〇美容歯科だろうと、大手法人だろうと私個人としては実はどうでもいい存在です。特に関係はありませんし、否定するつもりもありません。私だってコンビニも利用しますし、たまにファーストフードも食べます。ただ、主食にはしませんし、もっと美味しい物も食べますし、自分でも作ります。勿論、患者さんでもコンビニレベルの歯科医院でもいいと思ってる人も居るでしょうし、無知の無知のまま適当に選択する人も沢山います。グルメの人が店を選ぶように、きちんとした歯科医療を求める患者さんは「+αが出来る歯科医院」を選択する事になります。それ相応のメニューと品質、味わいと満足度が必要になってくるのです。

 

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立川北デンタルオフィス院長 櫻田 博雅

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