②⑥自費処置料金の価格設定と振り幅〜技工材料費の相場を知ってますか？〜 - 勤務医時代に知っておくべき「歯科医院開業への道」

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例えば、当院だと、メタルボンドは1本85000円表記してます。コバルトクロムは使用していません。ご希望があれば、歯科技工士立会いでのシェードテイク、セラミックタッチマージン、18K使用の場合は+15000円で10万円いただいてます。BRの支台やポンティックも10万円です。ケースによって分けるといいと思います。

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貴金属は、大臼歯か小臼歯か、１級か２級かMODかOnかで細かく値段を5000円ずつ変動させることで、患者さんも医院側も損得がなるべくないように工夫してます。金属量が少ないと患者さんが損して歯科医院が儲かり、多いと患者さんが得して歯科医院が損する仕組みの解決策です。

ある医院では、「C処+形成+印象+BT」代と、使用金属量と時価にしいました。これを知って当院は、形状で値段変動にしましたが、この方法だと、原価が患者さんに察知されやすくこれくらいの儲けが出てるんじゃないかと予測されると思い辞めました。私達の医院では、サイズ形状分けで不公平や損得がなるべくないように設定してます。量り売りのような感覚です。

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当然原価率が低い程、売上は向上します。技工料金や使用金属量が少ない程、原価率は低くなります。原価率を節約する程、技工物の質は大抵は下がります。このバランスは院長次第です。高額な技工料金をかけても、相場と同じレベルの提供料金の先生もいらっしゃいます。この場合、良い物を作る程利益率は低下します。あとは、診療時間とも比例すると思います。15分で治療する先生と、90分かける先生では1日で診療出来る人数が異なります。早くて上手いのが一番ではありますが、実際には早くて雑か、丁寧だけど時間がかかる医院の二択が多いイメージです。

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私は、開業して2年後に消費税率が8％に上がったタイミングでした。この際に同時に値上げをしました。当初は、どれくらいの患者さんがご希望するか予測している段階でした。使用する金属代の高騰や、制作過程でのコストアップや原価率の向上などもあり、値上げをしました。更に、他の要件を叶えたい症例や、患者さんの希望がある場合、メニュー表示はしていない＋αのものを提供する為に加算する方法を取りました。この方法は、誰でも分かる明朗会計は難しいのですが、ご提案させていただいた加算で問題なければその値段で、高いと選ばなそうな患者さんでもやってあげたい気持ちが強くなればほぼ原価分加算だけだったり、加算分無償で提供したりもしています。ここは、喜んでもらいたい気持ちが強い場合や、気分で行なっています。

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全ての材料を保険や相場の自費診療内で、最新で最善と言われるものを使用すると原価率はかなり高くなります。設備投資とは別物で、材料費のコストや技工料金のコストは差が出やすいです。勿論、最良の選択をしたいですが、やるほどにコストはかかります。これに関して個人的には、経営的観点からすると「業績によって段階的に上げていく」のがいいと思います。首を締めない程度の段階的な最善を尽くすのがよいでしょう。

業績もないのに初めからコストをかけすぎるのはリスキーという事です。それを跳ね返せる未来があると信じられて結果も出せるなら初めからMaxBetしても良いと思います。材料費技工料金は業績の2割がアベレージと言われています。因みに、当院は3割です。

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