⑧⑦スタッフが休みを取り易い組織創り - 勤務医時代に知っておくべき「歯科医院開業への道」

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今まで働いていたところの有給休暇消化率はどれくらいですか？開業されている方なら、貴院の有給休暇消化率はどの程度ですか？

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よく耳にするのが、「今まで働いていたところは有給休暇が取れない」「休みにくい」だったり、「スタッフに休みを与えたくない」「休んだ分働かせる」といったブラック企業体制です

しかし、実情としては研修期間でも有給休暇は与えないといけません。労働基準法です。

私が、勤務していた医院の全ては有給休暇を取れませんでした。取れる空気すらありませんし、友人が多い私は結婚式に行くのも「お前、結婚式と診療どっちが大事なんだ。辞めるか黙って働くか選べ」と言われ参加をお断りをしたこともありましたし、GWの旅程を組んでいたのに1週間前に「おれ歯科医師会に嫌われてるからGWまた開けなきゃいけなくなったからよ、お前5/5急患対応だけでいいからやっとけ」と言われ、旅行の予定があると伝えても不機嫌そうに「お前がやんなきゃ誰がやんだよ。キャンセルしろ」と言われ、泣く泣くキャンセル料を支払いました。その院長が大嫌いになり、一年で退職をしましたが簡単には辞めれなかったので家族が急病になったふりまでして辞めました。

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当院では、基本的には世の中の休みと同じ公休があります。風邪や育児などでの休業も当然認めていますし、旅行やデートでも休業を認めています。とても大切なのは、「他のスタッフに迷惑をかけないように相談して協力出来ると分かってから、院長に申請」を促しています。

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そうしないと、Aさんが休んだから他のスタッフに負担が増えてしまいストレスになります。快くAさんにお休みをみんなで与える為に、Aさんには休むための配慮をしてもらってます。重要なのはこれだけです。

そして、可能な限り自発的に「昨日はお休みをいただきありがとうございました！」と皆に言い回っていただきます。社会人としては当然の行為ですが実はこれが出来ずに嫌われる人もいます。有給休暇が取れて当然の風潮です。勿論、「権利」ですが、権利を肯定させる「配慮」をしてもらわないと我儘や不公平に見えてしまいます。

当院では、朝礼を行なっていますので自発的に言わない場合、司会進行の私が「Aさん、お休みはどうでしたか？」と話を振ります。そこで「昨日はお休みありがとうございました！お陰で子供の運動会に参加できました。」なんて会話の流れとなれば、スタッフ同士の士気も下がらない配慮へと繋げられるのです。

良識がある社会人として自覚のある方ばかりではありません。それを白い目で見ても仕方がありませんから、我々の手で良識ある社会人に育てる必要があります。

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有給休暇を取らないスタッフには、診療中患者さんと小話しつつ「Aさんって、海外旅行どこいったことありますかー？」「有給休暇使って遊び行きなよ！グアムなら三泊で4,5万あれば行けちゃうよ！」などと言って有給休暇を取り易い雰囲気を出します。グアムに引く必要などなく、有給休暇取っちゃおーかなと思ってもらうために発言しています。有給休暇を「取られる」のではなく、「取れる」事が重要です。正直言って、そりゃあ研修期間中や研修期間が終わった直後に超私的な休みを取る方は嬉しくはありませんが、長きに渡って働く程そのスタッフさんの人生にとって良い職場である事も重要だと思います。

なんなら、旅行に行くスタッフや帰郷するスタッフに小遣い5000円や1万円くらいさしあげちゃいます。「お土産はいらないから、旨いもん食べる為にだけ使ってください」「親孝行のためにだけ使ってください」などと言って渡すと、そのために使えたことを喜んで事後報告までしてくれます。大切なスタッフのお休みの時間の過ごし方にまで投資が出来ると、スタッフは喜んでくれて懐いてくれるので、簡単には辞職せず絆にまで繋がっていきます。そうです。何度も同じ事を言いますが、好かれるのが一番の得です。徳を得るには、得させてあげるのが最短経路です。人が辞める職場の多くは、喜ばせてあげられる能力がないのです。

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