勤務医時代に知っておくべき「歯科医院開業への道」

研修終了後、5年で開業した現役院長による「誰も教えてくれない歯科医院開業」のアイデアとヒント。

⑧③スタッフコミュケーション1️⃣

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スタッフとのコミュニケーションを円滑にするためにはまず院長が統率者として①チームになる努力をし②好かれる才能があり③嫌われず慕われる性格である 事が不可欠です。

 

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最重要項目は「ありがとう」をきちんと伝えられる人格です。多種多様ですが、お互いに感謝の言葉と謝辞の言葉・挨拶は、目を見て大きな言葉で、可能な限り自然な笑顔で、伝えあうことを心がけましょうときちんと伝え、院長自ら実行出来ていることが不可欠です。思っている以上に言葉で感謝や謝辞が出来ていないのが我々日本人です。自分が思ったように動いてくれないからといって怒ったり不機嫌になってばかりでは人はついてきません。嫌な奴だと思われては無意味です。お互いに、感情と現象を混同させない為にも、院長は感情的であってはいけません。特に、性差として女性の方が感情的である事が多いので、「人気取り」「機嫌取り」ではなく「好かれている」事が重要です。

 

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定期的でも不定期でも価値のあるミーティングをしましょう。実は上手くいっている歯科医院ほど不定期なミーティングをしています。定期的だと余計な仕事までさせられている感もあるのかもしれません。当院では、ランチを取りながら1対2ミーティングをする事が多いです。1(院長)対2(スタッフ)です。呑みに行くのもいいですが、家庭がある方には難しいですし、アフタータイムはプライベートな時間でもあるので特に女性スタッフをあまり連れ出しすぎるのはやめた方が良いです。

 

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そして、毎朝の朝礼や、患者誘導前に出せる指示もあります。事前に早めにお願いしたい事を伝えて、焦せらずスピードアップする手法を取れるとお互いストレスなく動けます。出来る限り、ネガティブな感情は乗せず、怒ったり命令は辞めましょう。患者さんの前では厳しい指導は、マイナスポイントとなります。そして、指導された側も怒りながら言われた事は自分に落ち度があったとしても面白くないので正しくても嫌われたりします。これもまた現象と感情が混同していくのです。教えてもらった、迷惑をかけてしまった、だから改善しようと捉えて貰わないと無意味です。

 

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頭ごなしの説教しては当然嫌われるだけです。返事をしない人や、心配りがゆき届かない人もいます。社交性がない人も多々います。伝え方が下手な人や、溜め込んでいる人もいます。イライラを此方が出すと余計に社交しにくく感じさせてしまいます。そんな時は一呼吸置く事です。指示を出す時も「〇〇さん!(手が空いたら)ちょっと来てもらえますか?」と先ず呼び近くに来てから、「〇〇準備してもらえますか?これから〇〇の処置やると思うので!OK?」というように会話にすれば高確率で「はい、わかりました」って言葉が返ってきます。コミュニケーションしやすいように対応してみましょう。

 

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そのほか「誰か手が空いてる人、助けにきてくださーい!」とか、「五分後に助っ人お願いしまーす!」とか呼び方にも心遣いを一つ加える事が出来ます。

 

「アシスト!」「(早くしろよオーラで)遅い!」なんて昭和な扱いをしたらみんなスタッフは辞めます。女性スタッフには兎に角優しくしましょう。嫌われたら一番パフォーマンスが下がります。

 

 

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【人を動かすより主体性と自主性を伸ばそう】

※「主体性」は、何をやるかは決まっていない状況で自分で考えて、判断し行動することです。 「自主性」とは単純に「やるべきこと」は明確で、その行動を率先して人に言われないで自らやることです。 

 

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歯科医院内で、院長より元々の能力値が高い人は、雇用した中の人でほぼいません!当たり前です。先生方は、院長になれるように努力してきた人だからです。全責任があります。開業する事を意識した努力をしたことない人たちを雇用するんですから、自分が思うように動いてくれない、出来ないところがあるに決まってます。そこを、どう気持ちよく動いてもらい、やってもらいたい事をやってもらえるか、職務にプロ意識をもってもらえるかです。動かすのではなく、「動いてもらう」んです。そこには「主体性と自主性」を伸ばさないと辿り着けません。

 

多くのスタッフは、院長や歯科医師の事を本気で好きだったり尊敬をしてはいません。医局や院外でも陰口や愚痴をこぼす事も多々あります。それを「格下の戯言」としては先にも進まず、溝は深まる一方なのです。スタッフに尊敬感謝してもらえるような姿で向き合う事が最重要課題です。

 

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子供が宿題をやれと言われたらヤル気を失うのと同じです。ヤル気ないのかと怒りたくなるような人はまず不採用にすべきで、ヤル気ある人の扱い方を前向きに考えるしかありません。ヤル気スイッチを押し続けるのも院長の役目です。

 

スタッフは、院長が雇用してやってる奴隷ではありません。スタッフは、院長(勤務医)が1人では出来ない事を手伝ってくれる大切な仲間です。

 

大切にしたい人を増やせる素晴らしい仕事が人事です。好きな人と好きな仕事が出来るように、愛情込めて育てるしか方法はありません。いつもいつもスタッフに感謝しましょう。時に、優しさに甘えて付け上がる人が出てくる位でも私は良いと思います。それくらい愛情を注いでこその人事だと思います。

 

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最初に、院長が統率者として①チームになる努力をし②好かれる才能があり③嫌われず慕われる性格である 事と書きました。努力は出来ます。才能も伸ばせます。そして、忘れてはいけないのは「性格を変えるのは並大抵の努力では出来ないが、心は変えられる」。

 

ポジティブにだけは相手の心も、自分の心も変えられます。そして実は性格すらも努力で変えられる、私はそう思って生きています。診療だけでく人格としても院長の進化していく姿をスタッフは見ています。「私達も頑張ります」とついてきてくれるには尊敬が不可欠です。それ以外は「給料 休み 福利厚生」と条件でしか変わってもらえません。お金がかかる事が増えるとまた「してやってる」感覚が出てしまうかもしれませんので要注意を。

 

当院では、業績が好調な時はみんなに金一封。特定の感謝を伝えたい場合も個人に金一封もあります。好きだと伝えるのに、言動+お金と福利厚生にしています。最高の笑顔で喜んでくれるとさらに愛情は深まり絆を感じられます。

 

患者さんは、歯科医師がスタッフに対する態度も見ています。そして、スタッフが歯科医師に対する態度もみています。ギスギスした空気は誰もが好きではありません。

「先生の医院のスタッフさんはみんな感じが良いわねー」と言っていただく事も増えてきました。しかし、モチベも引く挨拶もロクに出来ない患者さんにスタッフが嫌な態度を取るとネットで悪評を煽られたりもします。先生方が、好きにはなれない患者さんに対しても丁寧に接していればそういったリスクも軽減できると思います(が一定数のクレーマーは存在しますし、当院も何度も悪口を書き込まれています)。

 

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スタッフは、院長の生き写しです。友人患者さんや、仲の良い患者さんには「スタッフさん達から櫻田イズムをひしひしと感じる」と言われますが、説教や激励などは一つもしてきていません。ほぼ98%診療中に取ったコミュニケーションの中で身についてくれているので、統率する私としても助かっています。自慢のスタッフです🎵

 

これを執筆した今日も、ランチミーティングディナーミーティングを1対2で2ラウンドしてきました。彼女達がいてこその毎日に感謝しています。

 

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立川北デンタルオフィス院長 櫻田 博雅 190–0012 東京都立川市曙町2–4−4 昭和ビル3階 0425958118 http://www.tkdo.jp/

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